航空写真サイトを比較してみた

 杉蔵は地図マニアである。
もし、杉蔵が軽犯罪を犯して禁固刑になったとしても、刑務所内に全国の地図があったら、むしろ喜んでしまうため刑罰として意味を為さない。それほどのマニアである。
かつては、引っ越す度に、自分が住む都府県の地図を買っていた。特に1:10,000(=1cm/100m)の地図がある場合には、絶対に買った。
当時のおすすめは、昭文社の地図。同社は現在、地図サイトの「ちず丸」を運営している。

 最近は、世の中も便利になり、水と安全がタダではなくなりつつある代わりに、MapionMapFanやGoogleマップなどのおかげで、地図はタダ同然になりつつある・・・ような感覚。

 方向はちょっと違うが、最近は、国土地理院が電子国土なるものまで作ったりしている。

 Googleマップが普及し、黙っていられなくなったのがYahoo!。明らかにGoogleを意識して、マウスのドラッグでスクロールできる地図&航空写真のサービスを始めた。このYahoo!の航空写真とGoogleマップの「サテライト」、使ってみると、対照的で面白い。杉蔵的には、ぜひ、使い分けをおすすめしたい。

実験材料
 Google マップ http://www.google.co.jp/maps 「サテライト」をクリック
 Yahoo!地図情報 http://map.yahoo.co.jp/beta/index.html 「航空写真」をクリック

総評
 大雑把に結果を述べるなら、関東圏及び大都市圏を広域にカバーするGoogleマップ、市街地であれば地方の中都市をもスポット的にカバーするYahoo!地図といった構図が明らかになった。
 なお、双方とも写真の遷移をシームレスに見せるためには苦労しているようである。
 縮尺間の遷移についてはGoogleマップが有利かと思われ、Yahoo!地図については、広域図と詳細図の間の縮尺の写真がないために違和感を覚える地域もあった(これは、各都市の主要部分をカバーするという戦略上、致し方ないことかも知れない)。
 隣接する地域の写真が存在しない場合、Yahoo!地図は「No Map」と表示し、Googleマップは粗い縮尺の写真を位置合わせして連結していた(この弊害か、隣の写真との継ぎ目がずれているように見える地域もあった)。

結果詳細
以下の地域について、地上のどの程度のものまで識別できるかを目視にて確認した。

—宮城県—
仙台駅前
Google ○ 車や線路までもが識別可能。
Yahoo! ○ 車や線路までもが識別可能。

—福島県—
会津若松駅前
Google × 田畑や川が識別できる程度。
Yahoo! ○ 蒸気機関車の転車台や線路までもが識別可能。

郡山駅前
Google × 川や幹線道路が識別できる程度。
Yahoo! ○ 電車の車両や線路が識別可能。

福島駅前
Google × 川や幹線道路が識別できる程度。
Yahoo! ○ 車や線路までもが識別可能。

—栃木県—
JR宇都宮駅前
Google ○ 車や線路までもが識別可能。
Yahoo! ○ 車や線路までもが識別可能。

東武宇都宮駅前
Google × 川や幹線道路が識別できる程度。
Yahoo! ○ 車や線路までもが識別可能。

—群馬県—
大西飛行場跡(館林市郊外)
Google ○ 道路や滑走路の表示までもが識別可能。日本唯一の飛行機踏切も見える。
Yahoo! × 道路や大きな工場などが識別できる程度。

—山梨県—
甲府駅前
Google ○ 大型車なら識別可能。
Yahoo! ○ 大型車なら識別可能。画像の継ぎ目が見えるが、互いの位置はしっかりと合っている。

—奈良県—
生駒駅前
Google ○ 大型車なら識別可能。縮尺によっては東生駒の画像との継ぎ目が少々ずれているようにも見える。
Yahoo! ○ 大型車なら識別可能。

(追記)
あと、ドラッグで操作できないが、地方の航空写真の解像度なら、いくとこガイドが最強かも知れない。かなりの田舎まで網羅している。
地図の解像度では、Googleマップが最強な感じ。